体臭の種類と原因
体臭と一言で言っても、色々な種類のものがあります。
主なものを解説していきますので、自分の体臭がどれにあてはまるか見てみましょう。
ワキガ
「ワキガ」とは脇の下が臭う状態のことで、正式名は「腋臭症」といいます。
脇の下にかく汗が原因で作られる物質が臭いの原因です。
汗を出す「汗腺」には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、皮膚の表面に常在している細菌がアポクリン腺から分布される汗を餌にして増殖し、臭いのもととなる「低級脂肪酸」を作り出します。これが、「ワキガ」を引き起こす原因です。
★2種類の汗腺
エクリン腺
全身にある汗腺で、運動したときや暑いときに汗を出し体温を調節する役割をしています。
ほとんどが水分なのでさらさらした汗です。
アポクリン腺
脇の下や陰部、外耳道、乳輪部など特定の部位にしかない汗腺で緊張した時などに汗を出します。
タンパク質や脂質、糖、老廃物を含んだ粘り気のある汗です。
脇の下にはアポクリン腺が多いため、悪臭物質を生じやすいのです。
足の臭い
★汗や雑菌
足の裏にも汗腺があります。しかし、足の裏の汗腺は、エクリン腺です。エクリン腺から出る汗は本来臭いがしないはずなのですが、雑菌が汗によって繁殖するときに老廃物として臭いを出します。
ブーツなどの通気性の悪い靴を履いていると、汗がこもってしまい湿度が高くなります。高温多湿の環境は菌が繁殖するのも最も適しており雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。これが、足の臭いの一番の原因です。
★靴
上でも書いたように通気性の悪い靴は、足の臭いの原因になります。ブーツや革靴は時に通気性が悪く、臭いがこもりやすいと言われています。通気性が悪い靴は長時間履いていると蒸れてしまい、雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
★角質
皮膚にいる雑菌は角質も餌にします。なので角質ケアを行うことも足の臭いの対策になりますが、必要以上に取りすぎると余計に分厚くなり、それが臭いをより強くする原因にもなるので注意しましょう。
口臭
口臭の大部分は口の中に原因があり、その多くは舌苔と歯周病です。その他下記の原因があると考えられています。
★生理的口臭
起床時や、空腹時に、臭うことがあります。
睡眠中は口内細菌がもっとも増殖するためです。口の中の細菌は、唾液に含まれる抗菌物質により増加が抑えられています。睡眠中は唾液の量が減少するため、細菌が増加し口臭がひどくなるのです。
女性の場合、生理時やその前後の、ホルモンバランスの不調により、口臭を感じるときがあります。
★食生活による口臭
毎日の食事の栄養バランスがとれていないと、口の中や体内環境が酸性に傾いて、臭い物質が発生しやすくなります。また、お酒、タバコの過剰摂取は口臭の原因なります。
また、ニンニク・ニラ・ネギ・たくあんなど、臭いの強い食べ物も口臭の原因になるので注意が必要です。
★病気による口臭
歯周病や虫歯など口腔内や、全身疾患が原因でも口臭が発生します。
ケアをしてもなかなか口臭が治らないときは専門医を受診されることをお勧めします。
加齢臭
加齢臭とは、中高年になると発生する、脂臭くて、青臭い臭いのことをいいます。。加齢臭の原因は「ノネナール」と呼ばれる物質で、皮脂に含まれるヘキサデセン酸という物質が常在菌によって分解されてつくり出されます。 ノネナールは40歳を過ぎた頃から増え始めます。皮脂が多い男性の方が加齢臭がするイメージが強いですが、女性にも見られる現象です。頭部は皮脂の分泌量が多いので臭いやすい場所です。その他、首の後ろや耳のまわり、胸もと、脇、背中などからも分泌されます。
ダイエット臭
急激なダイエットが、体臭や口臭を強くなることがあります。ダイエットが原因で発生するニオイのことをダイエット臭と言います。過激なダイエットや糖質制限によりケトン体という物質が発生します。このケトン体が増えると、ケトン臭と呼ばれる甘酸っぱい独特なニオイが発生します。
極端なダイエット方法で過剰なカロリー制限をしてしまったり、糖質制限で肉を過剰に摂取してしまうなど、結果的に腸内環境が悪化し、臭いの原因となることもあります。